no216.将棋格言「玉の早逃げ八手の得」

将棋 格言
将棋

早逃げの精神

この格言は、
王(玉)を危険な場所から
早めに避難させることで、
長期的に大きな利益を得られる
という意味を持っています。

この意味は経営にとって、
重要なヒントでもあります。

4つのヒント

1. リスク回避の先手を打つ
企業運営においても、
危機が目に見える前に
素早く動くことが重要です。
市場の変化、競合の台頭、
規制の変更などの「危険信号」
を敏感に察知し、
対応策を講じることで、
被害を最小限に抑えることができます。

例えば、
ある業界で新しい技術が
普及し始めた場合、
旧来のビジネスモデルに固執せず、
早めに変化に適応する準備を
進める企業が生き残ります。
この「早逃げ」の姿勢は、
結果的に八手どころか、
それ以上の利益を
もたらすかもしれません。


2. 柔軟性と俊敏性の重要性
王を早く逃がすという行動は、
状況の変化に柔軟に
対応することの象徴でもあります。
経営者もまた、
長期的な戦略を維持しつつ、
短期的なリスクに応じて
方向転換を行う
俊敏さが求められます。

実際、柔軟な意思決定が
できる組織は、不測の事態や
新たなチャンスに対して
素早く反応できるため、
競争優位を保ちやすいのです。
この俊敏性は、
社員一人ひとりの意識改革から
始まる場合もあります。

3. 見えない損失を避ける—「機会損失」への意識
危険を回避するだけでなく、
チャンスを逃さない
ための動きもまた、
「玉の早逃げ」の精神に通じます。

たとえば、
デジタルトランスフォーメーション(DX)
が叫ばれる昨今、
旧態依然のアナログな運営に
固執することで、
変化をチャンスに変えられない
企業は大きな機会損失を被る
可能性があります。
早めに動くことで、
新たな利益の道を
切り開くことができるのです。
ただし、
有効なアナログ手法もあるので、
メリット、デメリットを
押さえておかねばなりません。


4. 心理的安全性の確保

この格言は、
従業員や組織全体の「心理的安全性」
を確保することの重要性も
教えてくれます。

従業員が自分のアイデアや懸念を
自由に表現できる
環境を整えることで、
組織としてリスクを
察知する力が高まります。

経営者が危機を早めに察知し、
対策を講じるためには、
社員からのフィードバックや
現場の声が欠かせません。
そのためには、
組織の文化として
心理的安全性を
大切にすることが必要です。


まとめ

「玉の早逃げ八手の得」
という将棋格言は、
単なるゲームの戦術ではなく、
経営の現場でも役立つ
普遍的な知恵を
教えてくれます。
リスクをいち早く察知して
行動に移すことで、
長期的な利益や安心を
手に入れることが
できるのです。

組織やビジネスの現場において、
どのような「早逃げ」が必要か?
今一度、目の前の状況を振り返り、
未来への一手を
考えてみてください。
その決断が、
八手どころか百手の得
につながるかもしれません。
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