小説作法・芥川龍之介(2)

芥川龍之介 ライティング

説作法(2)

芥川は、
小説を書く人は、
いろいろな理論や考え方に
引っ張られすぎないように
注意すべき、
という意味のことを述べています。

例えば、
哲学、科学、経済学などの考え方は、
確かに大切ですが、
それだけで人間の人生すべてを
説明することはできません。

人間はもっと複雑で、
理論では完全に理解できない
部分がたくさんあります。
だから、
そういう理論にこだわりすぎると、
かえって人生や
人間の本当の姿を
うまく描けなくなってしまう、
ということが
いいたかったようです。

芥川が言いたいのは、
小説を書くときに大事なのは、
理論や他の人の意見を
そのまま使うことではなく、
「自分が実際に
見たことや感じたこと」
をそのまま表現することだ、
ということです。
これを「写生」と呼んでいます。
つまり、自分の目で見た
ありのままに描くことが一番だ、
という考え方です。

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