芥川龍之介が『雑文 芭蕉』で述べた
「たつた十七字の活殺なれど、
芭蕉の自由自在には
恐れ入つてしまふ」
という言葉は、
芭蕉の俳句が持つ
圧倒的な表現力と、
その簡潔さの中に秘められた
深い意味を称賛しています。
芭蕉の俳句は、
自然の一瞬を捉え、
それを十七音という
限られた形式の中で表現し、
一つ一つに重みを持たせることで、
読む人の想像力を刺激し、
豊かな情景を描き出します。
芥川はこの技術に感嘆し、
言葉の持つ「活殺」の力、
つまり生き生きとした力強さと、
同時に省略による「殺」、
つまり余計なものを
削ぎ落とす力を見出してたのです。
言葉は時を超え、
心を動かす力を持っていることを
教えてくれています。
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