「忘己利他(もうこりた)」
平安時代初期、比叡山延暦寺にて、
伝教大師といわれた最長の言葉です。
「もう懲りた」ではありません。
「忘己利他」という言葉は、
自己を忘れて
他人の利益を考える
という意味を持ちます。
忘己とは、
自分の欲望や利益よりも、
他人の幸福を願い、
行動することです。
これは、
単に自己犠牲を意味するのではなく、
より大きな共同体のために
貢献することで、
結果的に自分自身も含めた
全員の幸福を高める
という考え方です。
個人主義が強調されがちな今、
忘己利他の精神は、
コミュニティの絆を強化し、
社会全体の調和を
促進するための基盤となるでしょう。
ボランティア活動や
日常の小さな親切など、
他者への思いやりの行動は、
この教えを実践する
具体的な方法といえます。
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